スズキのバーグマン400の最高速について、関心をお持ちではないでしょうか。国産唯一の400ccスクーターとして独自の地位を築いていますが、「実際のところ、高速道路での性能は十分なのだろうか」「0-100の加速タイムはどのくらい?」といった具体的な性能に関する疑問は尽きないものです。
この記事では、そうした疑問に明確にお答えします。単にスペックを羅列するのではなく、バーグマン250との比較や、ライバル車は何があるのかという視点から、ライバル車とスペックを比較し、その実力を多角的に解き明かしていきます。
さらに、ロングツーリング性能や、日々の使い勝手に直結する燃費性能と航続距離に至るまで、オーナーになってから気づくようなリアルな情報をお届けします。

この記事では以下のことがわかります。
- バーグマン400の具体的な最高速と加速性能
- ライバル車や250ccクラスとのスペックや実用性の差
- 高速道路やワインディングにおける実際の走行パフォーマンス
- 燃費や積載性を含めたツーリングバイクとしての総合力
バーグマン400の最高速は?気になる性能を徹底解剖


SUZUKI公式
- バーグマン400の最高速はどれくらいか
- 29馬力にダウン?エンジン性能への影響は
- 気になる0-100の加速性能をチェック
- 主なライバル車は何がある?スペックを比較
- バーグマン250との比較で見る400の魅力
バーグマン400の最高速はどれくらいか


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バーグマン400の最高速は、実測値でおおよそ時速135kmから140km程度と考えられます。メーターの表示では時速140kmを超えることもありますが、実際の速度とは若干の誤差が生じるのが一般的です。
この数値は、日本の高速道路の法定速度を大きく上回るものであり、日常的な使用やツーリングにおいて、速度性能に不足を感じる場面はまずないと言えます。特に、時速100kmや120kmといった速度域での巡航では、エンジンにまだ余力が感じられ、安定した走行が可能です。
ただし、バイクの状態やライダーの体重、走行する環境(向かい風や登り坂など)によって最高速は変動します。あくまで一つの目安として捉えるのが良いでしょう。重要なのは、単一の最高速度の数値よりも、そこに至るまでの加速のスムーズさや、高速巡航時の安定性にあると考えられます。
29馬力にダウン?エンジン性能への影響は


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現行モデルのバーグマン400は、新しい排出ガス規制に対応するため、最高出力が従来の31馬力から29馬力へと変更されました。スペック上の数値だけを見ると、パワーダウンによる走行性能の低下を心配する声も聞かれます。
しかし、実際の走行フィーリングにおいて、この2馬力の差をネガティブに感じることはほとんどありません。むしろ、スズキは最高出力を下げる一方で、燃焼効率の向上や走行フィーリングの洗練に注力しています。
ツインプラグ化による滑らかな回転フィール
その中心的な技術が、新たに採用されたツインプラグ(2スパークプラグ)ヘッドです。一つのシリンダーに2本の点火プラグを配置することで、混合気の燃焼効率を高め、より滑らかで力強いトルクの発生を実現しました。これにより、特にアクセルを開け始めた際や低中速域での加速感が、以前のモデルよりも上品で扱いやすくなっているのが特徴です。
トラクションコントロールの採用で安全性が向上
また、新たにトラクションコントロールシステムが搭載された点も見逃せません。これは、滑りやすい路面などで後輪の空転を検知した際に、エンジンの出力を自動的に制御してスリップを抑制する安全装備です。雨天時や荒れた路面を走行する際の安心感は絶大で、パワーダウンを補って余りあるメリットと言えるでしょう。
以上のことから、馬力の数値は下がったものの、エンジンの洗練度や安全性の向上により、バイクとしての総合的なパフォーマンスはむしろ向上していると評価できます。
気になる0-100の加速性能をチェック


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バーグマン400の0-100km/h(ゼロヒャク)加速タイムは、様々なテストでおおむね8秒台後半から9秒台前半を記録しています。これは、一般的な乗用車と比較しても遜色のない、非常に優れた加速性能です。
この俊敏な加速は、信号待ちからの発進や高速道路への合流など、交通の流れにスムーズに乗る上で大きなアドバンテージとなります。特に、400cc単気筒エンジンが低回転域から発生させる豊かなトルクが、重さを感じさせない力強いダッシュを可能にしています。
オートマチック(CVT)であるため、ライダーはアクセル操作に集中するだけで、途切れのないシームレスな加速感を味わうことができます。この手軽さと速さの両立は、スクーターならではの魅力と言えるでしょう。ただし、発進時にアクセルを急に大きく開けると車体が鋭く反応するため、慣れないうちは丁寧な操作を心がけることが大切です。
主なライバル車は何がある?スペックを比較


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現在、国産で新車購入が可能な400ccクラスのスクーターはバーグマン400のみという、他に類を見ない存在です。しかし、価格帯やコンセプトが近い輸入車に目を向けると、BMWの「C 400 GT」が直接的なライバルとして挙げられます。
ここでは、両車の主なスペックを比較してみましょう。
スペック項目 | スズキ バーグマン400 | BMW C 400 GT |
エンジン形式 | 水冷4スト単気筒DOHC4バルブ | 水冷4スト単気筒 |
総排気量 | 399cc | 350cc |
最高出力 | 21kW (29PS) / 6,300rpm | 25kW (34PS) / 7,500rpm |
最大トルク | 35N・m (3.6kgf・m) / 4,900rpm | 35N・m / 5,750rpm |
車両重量 | 218kg | 214kg |
シート高 | 755mm | 775mm |
燃料タンク容量 | 13L | 12.8L |
新車価格(参考) | 約81.4万円 | 約95.9万円 |
表を見ると、C 400 GTは排気量が小さいながらもより高回転でパワーを発生させる、スポーティな味付けであることが分かります。一方、バーグマン400は、より低い回転数で最大トルクを発生させる特性で、実用域での力強さや扱いやすさを重視した設計です。
また、シート高はバーグマン400の方が20mm低く、足つき性に優れている点は大きなアドバンテージです。価格面でもバーグマン400の方が購入しやすく、コストパフォーマンスの高さが光ります。どちらのモデルを選ぶかは、デザインの好みやブランドイメージ、そしてどのような走りを求めるかによって変わってくるでしょう。
バーグマン250との比較で見る400の魅力


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250ccクラスのスクーターと比較した際、バーグマン400の魅力は「余裕」の一言に尽きます。例えば、同じスズキのバーグマン200や、他社の人気モデルであるホンダのフォルツァ、ヤマハのXMAX 250と比べると、その差は歴然です。
最大のメリットは、高速道路での走行性能です。250ccクラスでも時速100kmでの巡航は可能ですが、エンジンは高回転域を維持し続けるため、どうしても振動や騒音が大きくなり、ライダーの疲労につながります。
一方、バーグマン400であれば、時速100kmでもエンジン回転数に余裕があり、静かで快適なクルージングを楽しめます。追い越し加速の際も、アクセルを少し開けるだけですぐに速度を乗せることができ、ストレスがありません。
この余裕は、二人乗り(タンデム)の際にさらに顕著になります。250ccクラスでは1人分の体重が増えるだけで加速が鈍くなりがちですが、排気量の大きいバーグマン400なら、タンデムでも力強さを損なうことなく、安定した走行が可能です。
もちろん、車体価格や税金、燃費といった維持費の面では250ccクラスに分があります。しかし、高速道路を頻繁に利用する、あるいは長距離ツーリングを快適に楽しみたいと考えるのであれば、バーグマン400が持つ「排気量の余裕」は、価格差以上の価値を提供してくれます。


実走行から見るバーグマン400の最高速と実用性


- 高速道路での性能はツーリングで生きるか
- 優秀なロングツーリング性能と快適性
- フルパニア級?驚きのシート下収納力
- 実際の燃費性能とタンク容量からの航続距離
- バーグマン400はこんなおススメの人とは?
高速道路での性能はツーリングで生きるか


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バーグマン400の高速道路での性能は、まさにロングツーリングでその真価を発揮します。時速100km巡航時のエンジン回転数は約6,000回転あたりとなり、最高出力が発生する6,300回転よりも手前の領域で余裕をもって走行できます。
この「余裕」が、長時間の移動におけるライダーの疲労を大幅に軽減します。エンジンが常に限界近くで回り続ける250ccクラスのスクーターとは異なり、振動や騒音が少なく、非常に快適です。また、緩やかな登り坂や向かい風といった状況でも速度が落ちにくく、アクセル操作に神経質になる必要がありません。
車体の直進安定性も高く、大柄な車体と15インチのフロントホイールが、路面の凹凸や横風の影響を受けにくい、どっしりとした走りを提供します。短めのスクリーンも、ライダーの上半身に当たる風を効果的に整流してくれるため、風圧による疲れも少ないのが特徴です。
したがって、週末に高速道路を使って遠方まで足を延ばすような使い方を考えているライダーにとって、バーグマン400の高速性能は大きな魅力となるはずです。
優秀なロングツーリング性能と快適性


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バーグマン400は、高速性能だけでなく、快適なロングツーリングを実現するための様々な要素を備えています。
まず挙げられるのが、自然で疲れにくいライディングポジションです。シート高は755mmと低めに設定されており、足を下ろす部分のフロアボードが絞り込まれているため、数値以上に足つき性が良好です。これにより、信号待ちや渋滞時のストップアンドゴーでも安心感があります。ハンドルも自然な位置にあり、リラックスした姿勢で長時間運転することが可能です。
乗り心地も優れています。路面からの衝撃を効果的に吸収するサスペンションと、厚みのあるシートが相まって、上質な乗り味を提供します。特に、リアサスペンションにはリンク式のモノショックが採用されており、路面追従性が高く、コーナリング中の安定感にも貢献しています。
ただし、一部のライダーからはシートがやや硬質であるとの意見や、特定の速度域でハンドルに微細な振動を感じるといった声も聞かれます。このあたりは個人の体格や感覚によって評価が分かれる部分かもしれません。とはいえ、400ccクラスのバイクとして、そのツーリング適性は非常に高いレベルにあると言えます。
フルパニア級?驚きのシート下収納力


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ツーリングの快適性を大きく左右する要素の一つが、積載能力です。バーグマン400は、この点で他のバイクを圧倒する大きなアドバンテージを持っています。
シート下に確保されたラゲッジスペースの容量は、42Lを誇ります。これはフルフェイスヘルメット1個とライディングウェアなどを収納してもまだ余裕があるほどの広さです。1泊2程度のツーリングであれば、ほとんどの荷物をこのシート下に収めることができ、リュックサックを背負ったり、追加のツーリングバッグを装着したりする必要がありません。
雨の日でも荷物が濡れる心配がなく、バイクを離れる際にヘルメットや荷物を安全に保管できるのは、精神的にも大きなメリットです。まるでバイクにフルパニアケースを標準装備しているかのような利便性であり、一度この快適さを味わうと、他のバイクには戻れなくなるかもしれません。
さらに、ハンドル下には左右にフロントボックスも備えられています。右側は500mlのペットボトルが収まるサイズで、内部にはアクセサリーソケットも装備。左側にも小物を収納でき、スマートフォンや財布など、すぐに取り出したいものを入れておくのに便利です。これらの収納スペースが、手ぶらに近い感覚での快適なライディングを可能にしています。
実際の燃費性能とタンク容量からの航続距離


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バーグマン400の燃費性能は、そのパワフルな走りを考えると非常に経済的です。オーナーの報告や各種メディアのテストによると、実燃費は市街地走行でリッターあたり約23km〜25km、郊外でのツーリングや高速道路巡航ではリッターあたり28km〜32km程度となることが多いようです。
もちろん、アクセルの開け方や走行環境によって燃費は大きく変動しますが、400ccクラスのバイクとしては良好な数値と言えるでしょう。
燃料タンクの容量は13Lですので、この燃費性能と掛け合わせると、1回の給油での航続距離は概ね300kmから350km以上が期待できます。これは、東京から名古屋までの距離に匹敵し、ロングツーリングの際にも給油の心配をせずに走り続けられる、十分な性能です。
頻繁に給油のために停車する必要がないことは、ツーリングのリズムを崩さず、快適な旅を続ける上で重要な要素となります。
バーグマン400はこんなおススメの人とは?


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これまでの情報を総合すると、バーグマン400は以下のような方に特におすすめのバイクと考えられます。
第一に、高速道路を頻繁に利用し、長距離ツーリングを快適に楽しみたい方です。250ccクラスでは物足りなさを感じる高速巡航時の余裕と安定性は、バーグマン400ならではの最大の魅力です。
第二に、バイクに高い積載性を求める方です。ヘルメットや着替え、お土産まで飲み込む大容量のシート下スペースは、通勤・通学からツーリングまで、あらゆるシーンで絶大な利便性を発揮します。荷物の心配から解放されたいライダーには最適でしょう。
第三に、オートマチックの手軽さと、バイクらしい走行性能を両立させたい方です。クラッチ操作が不要なため渋滞路でも疲れにくく、それでいてワインディングではスポーティな走りも楽しめます。
一方で、車両重量が218kgと比較的重いため、取り回しに不安がある小柄な方や、主な用途が近距離の移動のみという方には、より軽量でコンパクトな250cc以下のスクーターの方が向いているかもしれません。ご自身のバイクライフを想像し、バーグマン400が提供する価値がそれに合致するかどうかを検討することが大切です。
総括:バーグマン400の最高速と総合力
この記事では、スズキ バーグマン400の最高速と、それに関連する様々な性能について解説してきました。
最後に、重要なポイントを箇条書きでまとめます。
- 最高速の実測値は時速135kmから140km程度
- 日本の公道では十分すぎる動力性能を持つ
- 現行モデルは29馬力だが実用上の不満は少ない
- ツインプラグ化で滑らかな加速感を実現
- トラクションコントロール搭載で安全性が向上
- 0-100km/h加速は約8秒台後半から9秒台
- 国産400ccスクーターとしては唯一無二の存在
- ライバルはBMW C 400 GTなどが挙げられる
- 250ccクラスを圧倒する高速巡航時の余裕が魅力
- 長距離ツーリングでの疲労が少ない
- 42Lの大容量シート下収納は絶大なメリット
- 実燃費はリッター25kmから30km前後が目安
- 1回の給油で300km以上の航続が可能
- 高速利用の多いツーリングライダーに最適
- 積載性を重視するライダーにも強くおすすめ
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