CB400SSはなぜ不人気?後悔しないための完全ガイド

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CB400SSはなぜ不人気?

ホンダのCB400SSに乗りたいけれど、「CB400SS 不人気」という噂を耳にして、購入をためらってはいませんか。確かに、比較されるライバル車であるヤマハSR400の圧倒的な知名度の影に隠れがちなモデルですが、そこには語られていない多くの魅力と、知っておくべき現実があります。

美しいデザイン性や初心者にも優しい乗りやすさを持ちながらも、実際に所有したからこそ分かる後悔ポイントや、年式的に避けては通れない壊れやすい箇所や持病の存在も事実です。また、近年の中古車市場の値上がり傾向も気になるところでしょう。

この記事では、CB400SSがなぜ不人気と言われるのか、その理由を深く掘り下げると同時に、バイクの持つ真の価値と魅力を公平な視点から徹底的に解説します。

いっしん

この記事では以下のことがわかります。

  • CB400SSが不人気と言われる本当の理由
  • 購入前に知るべきメリットとデメリット
  • ライバル車SR400との具体的な違い
  • 今後の価格動向とカスタムの可能性
目次

CB400SSが不人気と言われる理由とは

Honda公式

  • 比較されるライバル車の存在
  • 多くのライダーが挙げる後悔ポイント
  • 知っておくべき壊れやすい箇所や持病
  • ロングツーリング性能のリアリティー
  • ユーザー評価に見る乗りやすさ
  • 中古市場での値上がり傾向を解説

比較されるライバル車の存在

イメージ画像:当サイトにて作成

CB400SSの人気を語る上で、ヤマハSR400という強力なライバル車の存在は無視できません。

言ってしまえば、CB400SSが不人気と言われる最大の理由は、このSR400の絶大な人気と確立されたブランドイメージがあったためと考えられます。

SR400は1978年の登場以来、40年以上にわたって生産され、単気筒ロードスポーツの象徴として独自の文化を築き上げてきました。その長い歴史の中で、膨大な数のカスタムパーツが市場に供給され、「SRをカスタムする」という楽しみ方がバイクカルチャーの一つとして定着しています。

一方、CB400SSは2001年に登場した後発モデルです。ホンダらしい優等生的な作り込みと、XR400由来の信頼性の高いエンジン、後期モデルではセルモーターが装備されるなど、SR400にはない利便性や性能面のメリットがありました。

しかし、SR400が持つ「キックでエンジンをかける儀式」や「自分だけの一台を作り上げる」といった、バイクとの濃密な関係性を求める層には、CB400SSの優等生的なキャラクターが逆に物足りなく映ったのかもしれません。

このように、先行する偉大なライバルの存在が、CB400SSの個性が正しく評価される機会を狭めてしまったと言えるでしょう。

スペック比較ホンダ CB400SS (最終モデル)ヤマハ SR400 (同年代キャブモデル)
エンジン空冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ
排気量397cc399cc
最高出力29PS / 7,000rpm27PS / 7,000rpm
最大トルク3.2kgf・m / 5,500rpm3.0kgf・m / 6,500rpm
車両重量153kg168kg
始動方式セル・キック併用キック式
燃料タンク容量11L12L

多くのライダーが挙げる後悔ポイント

イメージ画像:当サイトにて作成

CB400SSは扱いやすく優れたバイクですが、購入後に「思っていたのと違った」と感じる後悔ポイントもいくつか存在します。

最も多く聞かれるのが、エンジンフィーリングに関するものです。単気筒バイクに期待される「ドコドコ」という力強い鼓動感は、エンジン内部のバランサーによってかなりマイルドにされています。そのため、SR400のような荒々しい鼓動を期待して乗ると、スムーズすぎて物足りなさを感じる場合があります。

次に、ノーマルマフラーの排気音が非常に静かである点も挙げられます。ジェントルで周囲に気を使わないというメリットでもあるのですが、「バイクらしい迫力のある音が欲しい」という方にとっては不満点になり得ます。静かさのあまり「カブのよう」と表現する声も見られます。

また、高速道路での走行性能も後悔ポイントとなりがちです。街乗りでは十分なパワーですが、100km/hを超えたあたりからエンジンの振動が大きくなり、パワーにも余裕がなくなってきます。頻繁に高速道路を利用する使い方を想定していると、力不足を感じてしまうかもしれません。

これらの点は、CB400SSが持つ「優等生的」なキャラクターの裏返しとも言えます。購入を検討する際は、自分がバイクに何を求めるのかを明確にすることが、後悔しないための鍵となります。

知っておくべき壊れやすい箇所や持病

イメージ画像:当サイトにて作成

CB400SSは信頼性の高いホンダ製バイクですが、最終モデルでも製造から15年以上が経過しており、経年劣化によるトラブルは避けられません。購入前に知っておきたい、壊れやすい箇所や特有の持病について解説します。

カムシャフト周辺からの異音

CB400SSの持病として比較的よく知られているのが、カムシャフトに備わるオートデコンプ機構の不調です。この部分のワンウェイクラッチやスプリングが劣化すると、エンジンヘッド部分から「カチカチ」という異音が発生することがあります。

軽微なうちは走行に支障はありませんが、放置するとロッカーアームやカムシャフト本体を傷める原因となるため、早めの修理が推奨されます。

ステムベアリングの劣化

フレームとフロントフォークを繋ぐステムベアリングは、走行中の衝撃を常に受け止める重要なパーツです。長年の使用で内部のグリスが切れたり、ベアリングが摩耗したりすると、ハンドルの動きが渋くなったり、直進時にカクンと引っかかるような感触が出たりします。

CB400SSにはセンタースタンドがないため、オーナーが不調に気づきにくいケースも多いようです。安全なハンドリングを維持するために、定期的な点検とグリスアップ、必要に応じた交換が大切です。

スイングアームやブレーキペダルのピボット固着

雨水などが侵入しやすいスイングアームの付け根(ピボット)や、リアブレーキペダルのピボット部分は、内部で錆が発生し、動きが著しく悪くなることがあります。リアサスペンションの動きが悪くなったり、ブレーキの操作感が悪化したりする原因です。分解して清掃し、グリスアップすることで改善できます。

これらのトラブルは、ある程度の年式を経たバイクには共通して見られるものでもあります。購入時には、これらのポイントを重点的にチェックするか、信頼できる販売店でしっかりと整備された車両を選ぶことが重要です。

ロングツーリング性能のリアリティー

イメージ画像:当サイトにて作成

CB400SSで長距離の旅は可能か、という点については「可能だが、得意ではない」というのが正直なところです。このバイクの真価は、景色の良い下道をトコトコと走るようなツーリングで最も発揮されます。

高速巡航の快適性

前述の通り、高速道路での100km/hを超える巡航は、ライダーにとってややストレスを感じる領域になります。振動の増加と、追い越し加速に余裕がないため、長時間走り続けると疲労が蓄積しやすい傾向があります。走行車線を80~90km/hでゆったりと流すのであれば問題ありませんが、高速道路をメインルートに据えたツーリングプランにはあまり向いていません。

積載能力とタンク容量

CB400SSの積載能力は、ノーマルの状態ではほぼ皆無です。シート周りには荷物を固定するためのフックなどもなく、リアキャリアの装着が必須となります。社外品のキャリアも販売されていますが、選択肢は多くありません。

また、燃料タンク容量は11リットルと、400ccクラスとしてはやや少なめです。燃費が良いので航続距離は250km以上を確保できますが、山間部などガソリンスタンドが少ない地域へ向かう際は、早めの給油を心がける必要があります。

これらの点から、CB400SSは高速道路をひた走り、キャンプ道具を満載して長距離を移動するような使い方よりも、身軽な装備で日帰りから一泊程度のツーリングを楽しむのに適したバイクと言えます。

ユーザー評価に見る乗りやすさ

イメージ画像:当サイトにて作成

CB400SSのネガティブな側面に触れてきましたが、一方で「乗りやすさ」に関しては、多くのユーザーから非常に高い評価を得ています。特にバイク初心者や、体力に自信のない小柄な方、リターンライダーにとっては、この上ない魅力となるでしょう。

最大の要因は、その軽さとスリムな車体にあります。車両重量はライバルのSR400よりも15kgも軽い153kgで、これは250ccクラスのバイクに匹敵します。この軽さは、押し歩きやUターンといった取り回しの場面で絶大な安心感をもたらします。「立ちゴケする気がしない」というレビューが多く見られるのもうなずけます。

また、シート高は790mmと標準的ですが、車体がスリムなため数値以上に足つきが良く感じられます。エンジンは低回転域から穏やかにトルクを発生するため、発進や停止を繰り返す街中でも非常に扱いやすく、ギクシャクすることがありません。

操作系も全体的に軽く、クラッチ操作もスムーズです。後期モデルであればセルスターターが付いているため、始動時に手こずる心配もありません。このように、CB400SSはライダーに余計な緊張を強いることなく、バイクを操る楽しさを純粋に味わわせてくれる、非常にフレンドリーな一台です。

中古市場での値上がり傾向を解説

イメージ画像:当サイトにて作成

CB400SSの中古車価格は、近年緩やかな上昇傾向にあります。数年前までは30万円前後で手に入れることも可能でしたが、現在では状態の良い車両だと乗り出し価格で50万円を超えることも珍しくありません。

この値上がりの背景には、いくつかの要因が考えられます。一つは、旧車や絶版車全般に対する人気の高まりです。CB400SSも生産終了から15年以上が経過し、クラシカルなスタイルのバイクとして再評価されています。

また、アーティストの藤井風氏がミュージックビデオでカスタムされたCB400SSを使用したことで、若い世代からの注目度が高まった影響も指摘されています。

さらに、市場に出回る状態の良い個体が年々減少していることも、価格を押し上げる要因となっています。大切に乗られてきた車両や、低走行の車両は希少価値が高まっています。

ただし、ホンダから同じ空冷単気筒エンジンを搭載したGB350という新型車が登場したことで、CB400SSの価格が今後も高騰し続ける可能性は低いと見られています。むしろ、GB350の供給が安定すれば、CB400SSの相場は少し落ち着く可能性も考えられます。

現状は「少しずつ値上がりしているが、まだ手の届く範囲」という状況です。購入を検討しているのであれば、価格の動向を注視しつつ、程度の良い個体を見つけたら早めに決断するのが良いかもしれません。

不人気でも光るCB400SSの魅力と可能性

バイクブロスより引用

このパートでは
  • 流行に左右されないデザイン性
  • 意外と優れる燃費性能と航続距離
  • 少なさを逆手にとるカスタム方法
  • 伝説のヨンフォア仕様について
  • CB400SSが不人気でもおススメの人

流行に左右されないデザイン性

イメージ画像:当サイトにて作成

CB400SSの最大の魅力は、その普遍的で美しいデザイン性にあります。バイクの基本的な構成要素であるエンジン、タンク、フレーム、シート、そして二つの車輪。これらを奇をてらうことなく、最も美しく見えるバランスで配置した、まさに「オートバイの原型」と呼べるスタイリングです。

ティアドロップ形状の燃料タンクから、水平に伸びるダブルシート、そしてリアフェンダーへと続く流れるようなラインは、見る者に安心感を与えます。エンジンやフェンダー、マフラーなどに効果的に使われたメッキパーツは、華美になりすぎず、上質な輝きでバイクの存在感を引き立てています。

このシンプルで飽きのこないデザインは、どんな時代や風景にも自然に溶け込みます。流行の最先端をいく派手さはありませんが、10年、20年と時が経っても色褪せることのない、長く付き合えるデザインです。所有する喜びを満たし、磨き上げるたびに愛着が深まっていく、そんな魅力がCB400SSのデザインには凝縮されています。

意外と優れる燃費性能と航続距離

イメージ画像:当サイトにて作成

CB400SSは、経済性の面でも優れた性能を持っています。特に燃費の良さは、このバイクの大きなメリットの一つです。

ユーザーレビューなどを見ると、実際の燃費は街乗りで1リッターあたり25km前後、ツーリングなどでは30km/Lを超えるという報告が多く見られます。これは、現代の400ccクラスのバイクと比較しても、かなり優秀な数値です。燃費が良い理由は、シンプルな構造の空冷単気筒エンジンと、軽量な車体が大きく貢献しています。

燃料タンクの容量は11リットルとやや小ぶりですが、この燃費性能のおかげで、満タンからの航続距離は約275kmから330km程度が期待できます。日帰りや一泊程度のツーリングであれば、途中で給油に追われる心配はほとんどないでしょう。

維持費を少しでも抑えたい方や、環境性能を気にする方にとって、CB400SSの優れた燃費性能は非常に魅力的なポイントとなります。

少なさを逆手にとるカスタム方法

イメージ画像:当サイトにて作成

「CB400SSはカスタムパーツが少ない」とよく言われますが、これを逆手に取って個性を追求する楽しみ方があります。確かに、SR400のように無数のパーツから選べるわけではありませんが、それがかえって「自分だけの一台」を作り上げる喜びにつながります。

定番スタイルの構築

マフラー、ハンドル、シート、ウインカーといった基本的なパーツは、社外品も流通しています。これらのパーツを交換するだけでも、バイクの印象は大きく変わります。例えば、セパレートハンドルとシングルシートを装着すればカフェレーサースタイルに、アップマフラーとブロックタイヤを履かせればスクランブラースタイルにと、オーナーの好みに合わせた定番カスタムを楽しむことが可能です。

流用とワンオフ

パーツの選択肢が少ないからこそ、他車種のパーツを流用したり、ワンオフでパーツを製作したりといった、より深いカスタムの世界に挑戦するオーナーもいます。例えば、CL400の純正パーツを流用して性能を向上させるチューニングは、知る人ぞ知るカスタムです。豊富な情報がない分、自分で調べ、試行錯誤する過程そのものが、バイクとの対話を深める貴重な時間となります。

パーツが少ないことは、一見するとデメリットですが、見方を変えれば「他人と被らない」という大きなメリットにもなります。工夫とアイデア次第で、誰の真似でもない、オリジナリティあふれる一台を創出できるのが、CB400SSのカスタムの醍醐味です。

伝説のヨンフォア仕様について

イメージ画像:当サイトにて作成

CB400SSのカスタムを調べていると、「ヨンフォア仕様」という言葉を目にすることがあるかもしれません。「ヨンフォア」とは、1970年代に一世を風靡したホンダの名車「CB400FOUR」の愛称です。流麗なデザインのタンクからサイドカバー、そして4本出しの集合マフラーが特徴的なバイクです。

一部のカスタムビルダーによって、CB400SSをベースにこのCB400FOURの外装を取り付けたカスタムバイクが製作されたことがあります。その完成度の高さから、「CB400SSはヨンフォア仕様にできる」というイメージが一部で広まりました。

しかし、これを一般のユーザーが実現するのは極めて困難です。CB400SSとCB400FOURでは、フレームの形状やエンジンマウントの位置が全く異なるため、外装パーツをボルトオンで取り付けることは不可能です。タンクやシートを装着するためにはフレームの大規模な加工が必要となり、非常に高度な技術と専門知識、そして多額の費用がかかります。

したがって、「ヨンフォア仕様」はあくまで専門家によるショーカスタムの領域であり、手軽に楽しめるカスタムではないと理解しておく必要があります。もし本気で目指すのであれば、そうした特殊なカスタムを専門に請け負うショップに相談することになるでしょう。

CB400SSが不人気でもおススメの人

これまで解説してきた内容を踏まえ、CB400SSが不人気という評価を受けながらも、どのような人におススメできるのかをまとめます。

  • SR400の影に隠れがちだが、独自の魅力を持つバイク
  • 最大のライバルはヤマハSR400であり、その人気が不人気と言われる一因
  • ホンダらしい優等生的な作りで、信頼性が高い
  • エンジンはマイルドな鼓動感で、スムーズさが特徴
  • ノーマルマフラーは非常に静かでジェントル
  • 高速道路での長距離巡航はやや苦手
  • 軽量で取り回しが楽なため、街乗りは非常に得意
  • 足つきが良く、初心者や女性、リターンライダーに最適
  • 後期モデルはセルスターター付きで始動が容易
  • 年式なりの持病や壊れやすい箇所は存在する
  • 中古車価格は近年、緩やかに上昇している
  • カスタムパーツは少ないが、工夫次第で個性を出せる
  • 燃費性能は400ccクラスでトップクラスに良い
  • 流行に左右されない、普遍的で美しいデザインを持つ
  • 他人と違うバイクに乗りたいというこだわりがある人におススメ
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