スズキのジクサー150は、そのコストパフォーマンスの高さから注目を集める一台です。しかし、購入を検討する中で、本当にジクサー150を選んで後悔しないかと不安になる方もいるでしょう。
特に、不満点や欠点、高速道路は怖いのではないかという走行性能への疑問、エンジンのオイル減るという噂、そしてバイクの寿命はどれくらいかといった点は気になるところです。
また、ジクサー150と250のどっちが良いのかという比較や、将来的な生産終了の可能性、さらには非力さを補うパワーアップ方法の有無など、様々な情報が判断を迷わせる要因となります。この記事では、そうした疑問や不安を解消し、あなたが後悔のない選択をするための一つ一つを丁寧に解説します。

この記事では以下のことがわかります。
- ジクサー150が持つ具体的な不満点や欠点の詳細
- 高速道路での走行性能やパワー不足に関する客観的な評価
- ジクサー250や他のライバル車との比較を通じた最適な選択肢
- 購入後に後悔しないために知っておくべきバイクの特性と適性
ジクサー150で後悔する前に知るべき点


- 挙げられる不満点や欠点を正直に解説
- 高速道路は怖い?パワー不足の実態
- オイル減るって本当?エンジンへの影響
- バイクの寿命はどれくらい持つのか
- 生産終了の噂と今後のメンテナンス性
挙げられる不満点や欠点を正直に解説


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ジクサー150の購入を検討する上で、後悔に繋がりかねない不満点や欠点を事前に把握しておくことは大切です。多くのオーナーレビューで指摘される点として、まず外装の質感が挙げられます。
価格を抑えるために樹脂パーツが多用されており、一部では「安っぽさ」を感じるという意見が見られます。シフトペダルやブレーキペダルなどの部品にも、コストダウンの影響が見受けられるかもしれません。
次に、シートの硬さも長距離走行時の懸念点です。乗り心地が良いという声もある一方で、数時間のツーリングでお尻が痛くなるという感想も少なくありません。これは個人の体格や慣れにもよりますが、長時間の利用を考えている場合は注意が必要です。
また、車体が軽量であることは取り回しの良さというメリットに繋がる反面、横風に弱いというデメリットも持ち合わせます。特に高速道路や橋の上など、風の強い状況では車体が振られやすく、不安定に感じることがあります。
これらの点は、ジクサー150が持つ「コストパフォーマンスの高さ」とトレードオフの関係にある部分です。価格を踏まえれば納得できる範囲と考えるか、あるいは許容できない欠点と捉えるかが、購入後の満足度を左右する鍵となります。
高速道路は怖い?パワー不足の実態


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ジクサー150で高速道路を走行することに不安を感じる方は少なくありません。単刀直入に言うと、高速道路の走行は「可能ですが、余裕があるとは言えない」のが実情です。
高速巡航の快適な速度域
ジクサー150の最高出力は13馬力であり、これは高速道路で車の流れを常にリードするには十分なパワーではありません。多くのオーナーは、時速80kmから90km前後での巡航が最も快適で、エンジンにも無理がない速度域だと感じています。この速度域であれば、比較的平和なクルージングが可能です。
時速100kmでの巡航も可能ですが、エンジン回転数が高めになり、振動やエンジン音が大きくなる傾向があります。追い越し車線を使って前方の車を追い越す際には、十分な加速力が得られず、もどかしい思いをすることがあるかもしれません。
登坂車線や向かい風での影響
特に、長い上り坂や強い向かい風といった状況では、パワー不足が顕著になります。速度が落ちやすく、アクセルを大きく開けても速度を維持するのが難しい場面が出てきます。メーター読みでの最高速度は115km/h前後とされていますが、これは平坦な無風状態など、好条件が揃った場合の話です。
以上のことから、高速道路を頻繁に利用し、長距離を快適に移動したいという用途がメインであれば、パワー不足から後悔する可能性があります。一方で、高速道路はあくまで都市部を抜けるための手段と割り切り、下道でのツーリングを楽しむのであれば、大きな問題にはならないでしょう。
オイルが減るって本当?エンジンへの影響


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ジクサー150について「オイルが減る」という噂を耳にすることがあります。これは、特に高回転を多用する走りを続けた場合に顕著になる可能性がある現象です。
その理由は、ジクサー150のエンジン設計にあります。このエンジンは、冷却方式が空冷であり、エンジンオイルが冷却の役割も大きく担っています。さらに、規定のオイル量がフィルター交換時で850mlと、250ccクラスのバイクと比較して少なめです。
高速道路での連続走行など、エンジンに高い負荷がかかり続ける状況では、エンジンオイルが高温になりやすく、オイルの粘度が低下したり、ごく僅かずつ燃焼(オイル上がり・下がり)したりすることで、結果的にオイル量が減少することが考えられます。
これが直ちにエンジンの故障に繋がるわけではありませんが、オイル量が規定値を下回った状態で走行を続けると、潤滑や冷却の性能が著しく低下します。最悪の場合、エンジンが焼き付くなどの深刻なトラブルを引き起こす原因となり得ます。
したがって、ジクサー150のオーナーは、メーカー推奨の交換サイクルを守ることはもちろん、特に長距離走行や高負荷な運転をした後には、日常的にオイルレベルの点検を行う習慣をつけることが極めて大切です。このメンテナンスを面倒だと感じる方は、後々、後悔することになるかもしれません。
バイクの寿命はどれくらい持つのか


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ジクサー150を含め、バイクの寿命は走行距離やメンテナンス状況によって大きく変わります。一概に「何万キロで寿命」と断言することはできませんが、一般的な目安とジクサー150の特性から耐久性を考察します。
一般的に、小排気量のバイクは高回転域を多用するため、大排気量車に比べてエンジンの消耗が早いと言われることがあります。しかし、ジクサー150のエンジンは、急激なパワーを追求する高回転型ではなく、中低速域のトルクを重視したロングストローク設計です。これは、エンジンに過度な負担をかけにくい特性であり、耐久性の面では有利に働く可能性があります。
実際にオーナーレビューを見ると、5万km以上をノントラブルで走行している例や、10万kmを目指して乗り続けているという声も見られます。これは、基本的なメンテナンスを欠かさず行っていることが前提です。
バイクの寿命を左右する最も重要な要素は、定期的なオイル交換です。前述の通り、ジクサー150はオイル量が少ないため、オイル管理の重要性は他のバイク以上に高いと言えます。オイル交換を怠ると、エンジンの摩耗が急速に進み、バイクの寿命を大きく縮めることになります。
以上のことから、適切なメンテナンス、特にオイル管理を徹底すれば、ジクサー150は長く乗り続けることが可能なバイクです。購入後に早期の故障で後悔しないためには、日々の点検と定期的な消耗品の交換が欠かせません。


生産終了の噂と今後のメンテナンス性


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「ジクサー150は生産終了するのではないか」という噂が時折流れることがありますが、2025年7月現在、スズキの公式サイトでは現行モデルとしてラインナップされており、正規販売店で新車の購入が可能です。
2023年には最新の排ガス規制に対応したモデルが発売されており、メーカーが継続して販売していく意思があることがうかがえます。バイクのモデルチェンジや生産終了は常に可能性がある話ですが、現時点で生産が終了しているという確定情報はありません。
万が一、将来的に生産が終了した場合でも、メンテナンス性について過度に心配する必要はないでしょう。スズキは国内メーカーであり、法律により、メーカーは生産終了後も一定期間は純正部品を供給する義務があります。ジクサー150は人気車種の一つであるため、社外品のパーツ供給も比較的期待できます。
ただし、並行輸入で販売されている海外仕様のモデルについては注意が必要です。正規の国内仕様車とは部品が異なる場合があり、パーツの取り寄せに時間がかかったり、そもそも入手が困難だったりするケースも考えられます。
将来的なメンテナンスで後悔しないためには、信頼できる正規販売店で国内仕様のモデルを購入することが最も安心な選択と言えます。
ジクサー150で後悔しないための比較と判断


- ジクサー150と250どっちを選ぶべきか
- 比較されるライバル車との違いとは?
- 驚異の燃費性能と航続距離がもたらす価値
- パワーアップ方法はあるのか?
- 魅力から見るおススメの人はこんなタイプ
ジクサー150と250どっちを選ぶべきか


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ジクサー150の購入検討者が最も悩むのが、上位モデルであるジクサー250との比較です。「大は小を兼ねる」と考え250を選ぶべきか、それとも150で十分なのか。この選択で後悔しないために、両者の違いを明確に比較します。
比較項目 | ジクサー150 | ジクサー250 |
新車価格(目安) | 約38万円~ | 約48万円~ |
エンジン | 空冷 単気筒 SOHC | 油冷 単気筒 SOHC |
最高出力 | 13PS | 26PS |
ミッション | 5速 | 6速 |
車両重量 | 139kg | 154kg |
シート高 | 795mm | 800mm |
燃費(WMTC) | 50.0km/L | 34.5km/L |
高速道路の適性 | 走行可能だが余裕は少ない | 余裕があり快適 |
主なメリット | 価格、燃費、軽さ | パワー、高速安定性 |
パワーと高速道路での余裕
最大の違いはエンジン性能です。ジクサー250は150の2倍のパワーを持ち、6速ミッションと相まって高速道路での走行に大きな余裕があります。100km/h巡航も快適で、追い越しもスムーズに行えます。高速道路を頻繁に利用するなら、250を選んだ方が後悔は少ないでしょう。
軽さと燃費、そして価格
一方、ジクサー150の魅力は圧倒的なコストパフォーマンスと手軽さにあります。車両価格で約10万円安く、燃費も優れているため、維持費を大きく抑えることが可能です。また、車重が15kg軽いことは、街中での取り回しやUターン、万が一の立ちごけリスクの低減に直結します。
要するに、バイクに求めるものが「高速走行を含めたオールラウンドな性能」であれば250が、「下道中心の手軽さと経済性」であれば150が適しています。自身の使い方を明確にイメージすることが、後悔しない選択の第一歩です。




比較されるライバル車との違いとは?


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ジクサー150が属する150ccクラスは、国内正規販売モデルが少ないため、比較対象は海外メーカーの並行輸入車が中心となります。代表的なライバルとの違いを理解することで、ジクサー150の立ち位置がより明確になります。
車種名 | エンジン形式 | 最高出力(参考) | 特徴 |
スズキ ジクサー150 | 空冷単気筒 | 13PS | 経済性、軽さ、国内正規販売の安心感 |
ヤマハ XSR155 | 水冷単気筒 | 約19PS | ネオレトロなデザイン、パワフルな水冷エンジン |
ホンダ CB150R | 水冷単気筒 | 約17PS | 先進的なデザイン、倒立フォークなど豪華装備 |
デザインと装備の方向性
ヤマハXSR155やホンダCB150Rは、それぞれネオレトロ、ストリートファイターといった明確なデザインコンセプトを持っています。また、水冷エンジンや倒立フロントフォーク、ABSなど、走行性能を高めるための装備が充実している点が特徴です。その分、価格はジクサー150よりも高価になる傾向があります。
パフォーマンスとコンセプト
エンジン性能に注目すると、水冷エンジンを搭載するライバル車はジクサー150よりも高出力です。よりスポーティな走りを求めるのであれば、これらのライバルが魅力的に映るかもしれません。
一方で、ジクサー150は突出したパワーや豪華な装備よりも、日常的な扱いやすさ、驚異的な燃費、そして何より購入しやすい価格といった「実用性」と「経済性」に重きを置いています。国内で正規に流通しているため、購入後の保証やメンテナンス面で安心感が大きいことも、他の並行輸入車にはない大きなメリットです。
このように、ライバル車はより趣味性の高いモデルであるのに対し、ジクサー150は日々の相棒として付き合える実直なキャラクターを持っていると言えるでしょう。
驚異の燃費性能と航続距離がもたらす価値


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ジクサー150が持つ最大の魅力の一つが、その卓越した燃費性能です。カタログ上のWMTCモード値でリッター50.0kmという数値は、他の250ccクラスのバイクを大きく上回ります。
実際の走行でも、オーナーからはリッター45kmから、走り方によっては60kmを超えるという報告も数多く寄せられています。この燃費の良さは、日々の通勤や通学におけるガソリン代を大幅に節約してくれるだけでなく、ツーリングにおいても大きな価値を発揮します。
燃料タンク容量は12Lですので、単純計算で1回の満タン給油による航続可能距離は500kmから600kmにも達します。これは、東京から大阪までの距離に匹敵します。
この長い航続距離は、ツーリング中に頻繁にガソリンスタンドを探す手間から解放してくれます。特に、ガソリンスタンドが少ない山間部や地方を走る際には、精神的な余裕に繋がります。給油のことを気にせず、純粋に走りや景色に集中できる時間は、バイクの楽しみを一層深めてくれるでしょう。
経済的な負担が少なく、給油のストレスからも解放される。この点は、ジクサー150を選んで後悔する可能性が最も低い、確かなメリットと言えます。
パワーアップ方法はあるのか?
ジクサー150のパワー不足を感じた際に、カスタムによるパワーアップを考える方もいるでしょう。しかし、結論から言うと、手軽で大きな効果が期待できるパワーアップ方法は限られているのが現状です。
マフラー交換
最も一般的なパワーアップ方法であるマフラー交換ですが、ジクサー150は国内での人気に対して、大手メーカーからの適合マフラーのラインナップが豊富ではありません。海外製品やワンオフで対応する方法もありますが、性能向上だけでなく、音量の規制や車検(軽二輪には車検はありませんが、整備不良には問われます)への適合も考慮する必要があり、ハードルは高めです。
スプロケットの交換
より現実的なカスタムとして、スプロケットの交換が挙げられます。これは、エンジンのパワーを直接上げるものではなく、加速重視または最高速重視に特性を変化させる方法です。 例えば、リアスプロケットの歯数を増やす(大きくする)と、加速性能が向上し、街中や峠道でのキビキビ感が増します。
ただし、その分、高速走行時のエンジン回転数が高くなり、最高速は低下する傾向にあります。 逆に歯数を減らすと、高速巡航時のエンジン回転数を抑えられますが、発進時の加速は鈍くなります。
このように、ジクサー150のパワーアップは劇的な変化を望むのが難しく、あくまで乗り味を自分の好みに調整する範囲に留まることが多いです。もし、購入前からパワー不足を懸念し、カスタムで補うことを考えているのであれば、初めからジクサー250など、より排気量の大きいモデルを選択する方が後悔のない結果に繋がる可能性が高いです。
魅力から見るおススメの人はこんなタイプ


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これまで解説してきた特徴を踏まえると、ジクサー150は全ての人にとって最適なバイクではありません。しかし、特定のニーズを持つ人にとっては、これ以上ない最高の相棒となり得ます。ジクサー150の購入で後悔せず、高い満足感を得られるのは、次のようなタイプの人です。
これからバイクを始める初心者やリターンライダー
139kgという軽量な車体は、取り回しが非常に楽で、立ちごけのリスクを軽減します。パワーが穏やかなため、アクセル操作に神経質になる必要もなく、バイクの基本的な操作を安心して学ぶことができます。バイクの運転にブランクがあるリターンライダーにとっても、この扱いやすさは大きな魅力です。
維持費を抑えたい学生やセカンドバイクを探している人
車両価格の安さと卓越した燃費性能は、経済的な負担を大きく軽減します。バイク以外にもお金を使いたい学生や、大型バイクを所有しつつ、普段使い用の手軽なセカンドバイクを探している人にとって、ジクサー150のコストパフォーマンスは非常に魅力的です。
下道でのんびりツーリングを楽しみたい人
高速道路での走行性能には限界がありますが、その分、一般道での走行は非常に快適です。トコトコと景色を楽しみながら走るような、のんびりとしたツーリングスタイルに最適です。長い航続距離も、気ままな旅を力強くサポートしてくれます。
これらの特徴に魅力を感じるのであれば、ジクサー150はあなたのバイクライフを豊かにしてくれるでしょう。
まとめ:ジクサー150で後悔しないために
この記事では、ジクサー150の購入で後悔しないために知っておくべき様々な情報をご紹介しました。
最後に、重要なポイントをまとめます。
- ジクサー150はコストパフォーマンスに優れたバイク
- 価格相応に外装の質感などで安っぽさを感じる部分もある
- シートが硬めで長距離ではお尻が痛くなる可能性
- 軽量なため取り回しは楽だが横風には弱い
- 高速道路は走行できるがパワーに余裕はない
- 時速80~90km巡航が快適な速度域
- 追い越しや登坂ではパワー不足を感じやすい
- オイル管理は非常に重要で定期的な点検が必須
- 適切なメンテナンスで長く乗れる耐久性を持つ
- 2025年現在、生産終了はしておらず新車購入が可能
- 高速利用が多いならパワーのあるジクサー250が優位
- 下道メインの経済性ならジクサー150に軍配が上がる
- 驚異的な燃費と長い航続距離は最大の魅力
- 劇的なパワーアップカスタムは期待しにくい
- バイク初心者や維持費を抑えたい人に最適
- 自分の使い方とバイクの特性が合えば後悔しない
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