「オートマチックスーパースポーツ」という唯一無二のコンセプトを掲げるヤマハ TMAX560。
スクーターの手軽さとスポーツバイクの走りを両立させたこのモデルについて、「TMAX560の本当の最高速はどれくらいなのだろう?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
最高速はもちろんのこと、実際の燃 費と航続距離、そしてよく比較されるライバル車との違いも気になるところです。
この記事では、そうした疑問に答えるため、オーナーの生の声を反映した乗っている人の口コミ・レビューを基に、TMAX560が持つ独自の魅力や欠点を深く掘り下げます。
さらに、快適なロングツーリング性能から、最終的にどんな人におススメのモデルなのかまで、多角的な視点から徹底的に解説していきます。購入で失敗や後悔をしないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

この記事を読めば、以下の点が明確になります。
- TMAX560の具体的な最高速とパワフルな加速性能
- ホンダX-ADVなどライバル車との走行性能や装備の違い
- オーナーの口コミから分かるリアルな長所と短所
- 購入後に後悔しないための燃費や維持費に関する注意点
TMAX560の最高速は?スペックから紐解く実力


- 実際の最高速と加速性能をインプレから分析
- 乗っている人の口コミ・レビューから見る評価
- TMAX560が持つ唯一無二の魅力や欠点
- 快適なロングツーリング性能と豪華装備の紹介
- 気になる燃費と航続距離はどれくらい?
実際の最高速と加速性能をインプレから分析


イメージ画像:当サイトにて作成
TMAX560の最高速は、多くのインプレッションで時速180km前後でリミッターが作動すると報告されています。ただし、このバイクの真価は単なる最高速度の数値だけでは測れません。
その理由は、48PSという最高出力を良い意味で裏切る、力強い加速性能にあります。特に、発進から中速域にかけてのトルク感は非常にパワフルで、多くのライダーが「体感的には750ccクラスのバイクに匹敵する」と評価しています。
これは、561cc水冷並列2気筒エンジンの特性と、アクセル操作にリニアに反応するCVT(無段変速機)のセッティングが絶妙なためです。
例えば、サーキットでの新旧モデル比較テストでは、排気量が31ccアップしたTMAX560が旧型の530を立ち上がり加速で大きく引き離し、ラップタイムで約2秒もの差をつけたという結果もあります。
これらのことから、TMAX560は高速道路での合流や追い越しでも全くストレスを感じさせない、余裕のある動力性能を持っていると考えられます。最高速に到達するまでの時間が短く、あらゆる速度域でスポーティな走りを楽しめるのが、このモデルの大きな特徴です。
乗っている人の口コミ・レビューから見る評価


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TMAX560のオーナーからは、その走行性能と快適性に対して非常に高い評価が寄せられています。一方で、いくつかの注意すべき点も指摘されており、購入を検討する上で参考になります。
走行性能に関する高評価
多くは、「スクーターとは思えないコーナリング性能」や「スポーツバイクと遜色なく峠道を走れる」といったハンドリングの良さを挙げています。
これは、エンジンをフレームの一部として活用するモーターサイクルと同様の車体構造がもたらす恩恵です。また、360度クランクを持つ並列2気筒エンジンは、不快な振動が少なく上質でありながら、「心地よい鼓動感とサウンドを味わえる」点も満足度を高めているようです。
快適性と積載性
快適装備が充実した「TECH MAX」グレードのオーナーからは、「電動スクリーンは無風空間を作り出し、高速巡航が非常に楽」「グリップヒーターとシートヒーターは冬のライディングの概念を変える」といった声が聞かれます。
日常の使い勝手においても、シート下のトランクスペースはフルフェイスヘルメット1個と小物を収納でき、十分な容量があると評価されています。
注意点・不満点
しかし、全てのオーナーが満足しているわけではありません。最も多く指摘される不満点は「足つき性の悪さ」です。シート高は800mmと数値上は特別高くありませんが、シートや車体幅が広いため、身長175cmのライダーでも「停車時に気を遣う」との意見が見られます。
加えて、燃費がハイオク仕様でリッターあたり25km前後であることや、車両価格そのものが高価である点をデメリットとして挙げる声もあります。
以上の点を踏まえると、TMAX560は走行性能と快適性を高いレベルで両立させているものの、その恩恵を受けるには自身の体格や予算との相談が不可欠になると言えます。
TMAX560が持つ唯一無二の魅力や欠点


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TMAX560の最大の魅力は、「オートマチックスーパースポーツ」という他に類を見ないコンセプトにあります。これを理解することで、長所と短所の両面が見えてきます。
魅力として挙げられるのは、まずその卓越したスポーツ性能です。一般的なスクーターが採用するユニットスイング式ではなく、独立したスイングアームを持つダイヤモンドフレームを採用。
これにより、コーナリング中の安定感や路面からのフィードバックは、まさしくスポーツバイクそのものです。ブレーキング時の車体姿勢も自然で、安心してコーナーに進入できます。
もう一つの魅力は、スポーツ性と相反するように思える快適性の両立です。
クラッチ操作が不要なため、渋滞の多い市街地でも疲れにくいのはもちろん、ロングツーリングではクルーズコントロールや各種ヒーターがライダーの負担を大幅に軽減します。この「イージーに本格的な走りを楽しめる」という点が、TMAX560の核心的な価値だと言えるでしょう。



一方で、これらの魅力を実現するための代償として、いくつかの欠点も存在します。
前述の通り、スポーツ性能を追求した車体設計は、必然的にシート幅を広げ、足つき性を犠牲にしています。また、高品質な足回りや多機能な電子制御デバイスを搭載しているため、車両価格は同排気量のスポーツバイクと比較しても高額な設定です。車重も220kg前後と決して軽くはなく、取り回しにはある程度の慣れが求められます。
要するに、TMAX560は単なる便利な移動手段としてのスクーターではなく、走りの楽しさと快適性を追求した結果、特定の側面で割り切りが必要になった、極めて趣味性の高い一台なのです。
快適なロングツーリング性能と豪華装備の紹介


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TMAX560、特に上位グレードである「TECH MAX ABS」は、長距離移動を快適にするための装備が惜しみなく投入されており、優れたツアラーとしての一面を持っています。
その筆頭が、スイッチ一つで走行風を自在にコントロールできる電動調整式スクリーンです。高速道路ではスクリーンを高く上げることでライダーへの風圧を劇的に低減し、疲労を大きく軽減させます。逆に、市街地やワインディングではスクリーンを下げて視界を確保し、風を感じながら走ることも可能です。
次に、ロングツーリングで絶大な効果を発揮するのがクルーズコントロールシステムです。交通量の少ない高速道路などで一定速度を維持してくれるため、右手のスロットル操作から解放され、リラックスした状態で長距離を走り続けることができます。
さらに、寒い季節のライディングを支えるグリップウォーマーとメインシートヒーターも標準装備されています。特に身体の芯から温めてくれるシートヒーターは、「一度使うと手放せない」と多くのオーナーが語るほど効果的です。
これらの豪華装備に加え、スマートフォンと連携してナビゲーション画面を表示できる7インチ高輝度TFTメーター(2022年モデル以降)も搭載。TMAX560は、目的地までただ移動するだけでなく、その道中そのものを快適で楽しい時間に変えてくれる、まさに「走るラウンジ」のような資質を備えています。
気になる燃費と航続距離はどれくらい?


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TMAX560はスポーツ性能が高い分、燃費性能も気になるところです。実際の燃費と航続距離を把握しておくことは、ツーリング計画を立てる上で大切です。
まず、ヤマハが公表している公式な燃費データは以下の通りです。
- WMTCモード値: 22.1km/L(クラス3, サブクラス3-2)
- 定地燃費値: 31.7km/L(60km/h、2名乗車時)
WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含む国際的な測定法で、より実燃費に近い数値とされています。オーナーのレビューを見ると、実際の燃費は乗り方によって変動しますが、おおむねリッターあたり21kmから28kmの範囲に収まることが多いようです。市街地走行が多い場合は悪化し、高速道路を一定速度で巡航すれば伸びる傾向にあります。
ここで注意したいのが、TMAX560の使用燃料は「無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)」指定である点です。レギュラーガソリン仕様のバイクと比較すると、燃料コストはやや割高になります。
燃料タンク容量は15Lです。仮に実燃費をリッター23kmと仮定して計算すると、満タン状態からの航続距離は約345kmとなります。ツーリングにおいては、おおよそ300kmを目安に給油ポイントを探し始めると、精神的に余裕を持って走ることができるでしょう。
TMAX560の最高速をライバル車と比較し徹底解説


- 比較されるライバル車とそのスペック一覧
- よく比較されるライバル車との決定的な違い
- 壊れやすい箇所や持病はある?維持費について
- おススメのカスタム方法で走りは変わるのか
- 結局どんな人におススメのバイクといえるか
- 総括!TMAX560の最高速と総合性能
比較されるライバル車とそのスペック一覧


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TMAX560が属する「大型スポーツスクーター」というカテゴリーには、個性的で魅力的なライバルが存在します。ここでは、特によく比較対象となるモデルの主要スペックをまとめ、客観的な比較の参考にします。
車種名 | メーカー | 総排気量 | 最高出力 | 車両重量 | 燃料タンク容量 | 新車価格(税込)の目安 |
---|---|---|---|---|---|---|
TMAX560 TECH MAX | ヤマハ | 561cc | 48PS | 220kg | 15L | 約160万円~ |
X-ADV | ホンダ | 745cc | 58PS | 236kg | 13L | 約140万円~ |
Forza 750 | ホンダ | 745cc | 58PS | 235kg | 13L | (国内未導入) |
AK550 Premium | キムコ | 550.4cc | 51PS | 238kg | 14.5L | 約145万円~ |
CE 04 | BMW | – (電動) | 42PS | 231kg | – (EV) | 約199万円~ |
※価格は2025年6月時点の参考情報であり、年式やグレードにより変動します。 ※ホンダ Forza 750は欧州などで販売されていますが、現在、日本国内では正規導入されていません。 ※BMW C650シリーズは生産を終了し、現在は電動スクーターのCE 04がラインナップされています。
このようにスペックを並べると、TMAX560はライバルと比較して、突出してパワフルというわけではなく、むしろ軽量さとバランスを重視したパッケージングであることが分かります。
よく比較されるライバル車との決定的な違い


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スペックだけでは見えてこない、各モデルの個性やコンセプトの違いを理解することが、最適な一台を選ぶ鍵となります。
ホンダ X-ADVとの違い
最も頻繁に比較されるのがホンダのX-ADVでしょう。
最大の違いは、トランスミッションと走行コンセプトにあります。X-ADVは、有段式の「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」を採用しており、オートマチックながらもダイレクトな加減速を楽しめます。
また、アドベンチャーバイクのようなスタイリングと長いサスペンションストロークを持ち、未舗装路への適性も視野に入れている点がTMAX560とは大きく異なります。オンロードでのスポーツ性能と快適性を追求したTMAX560に対し、X-ADVはより冒険心や多様な路面への対応力を求めるライダーに向いています。
キムコ AK550 Premiumとの違い
台湾のメーカー、キムコが放つAK550 Premiumは、TMAX560を強く意識したモデルです。
並列2気筒エンジンやモーターサイクルに近い車体構成など共通点は多いですが、クルーズコントロールや電動スクリーンといった豪華装備を備えながら、価格をTMAX560より抑えているのが大きな特徴です。
走行性能においても高い評価を得ていますが、ブランドの歴史やリセールバリュー、細部の質感においては、長年このカテゴリーを牽引してきたTMAX560に一日の長があると感じるユーザーも少なくありません。
BMW CE 04との違い
BMWのCE 04は、エンジンを持たない電動スクーターであり、コンセプトが根本から異なります。
未来的なデザインと、モーターならではの静かで鋭い発進加速が持ち味です。都市内での移動やコミューティングに最適化されており、航続距離の観点から長距離ツーリングは得意ではありません。
TMAX560が内燃機関のフィーリングやサウンドを楽しむ趣味性の高いツアラーであるのに対し、CE 04は環境性能と先進性を重視するユーザーのための次世代モビリティと言えるでしょう。
壊れやすい箇所や持病はある?維持費について
TMAX560は熟成されたモデルであり、特定の「壊れやすい箇所」や致命的な「持病」といった情報はほとんど報告されていません。ヤマハのフラッグシップモデルの一つとして、品質管理は高いレベルにあると考えられます。
ただし、購入後の維持費については、一般的な250ccクラスのスクーターとは大きく異なる点を理解しておく必要があります。
まず、消耗品のコストです。前後15インチの専用開発タイヤは比較的高価で、パワフルなエンジンゆえに摩耗も早まる傾向にあります。また、動力伝達に使われるVベルトも定期的な交換が必要となり、これらの交換費用は軽二輪スクーターよりも高額になります。
エンジンオイルの交換といった基本的なメンテナンスも、カウルに覆われたスクーター特有の構造上、ショップに依頼した場合の工賃がネイキッドバイクなどより若干高くなる可能性があります。
加えて、前述の通り燃料はハイオク指定であり、年間の任意保険料や税金も大型自動二輪の区分となります。
これらのことから、TMAX560を所有するということは、大型スポーツバイクを一台維持するのと同等か、場合によってはそれ以上のコスト意識が求められるということです。購入時には車両本体価格だけでなく、こうしたランニングコストも考慮に入れた資金計画を立てることが、長く付き合っていく上で大切になります。
おススメのカスタム方法で走りは変わるのか


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TMAX560はノーマルの状態でも非常に完成度の高い走りを提供しますが、カスタムによってその個性をさらに伸ばすことも可能です。特に走行性能に影響を与えるカスタムとして、主に以下の2点が挙げられます。
駆動系のカスタム
スクーターの心臓部とも言えるプーリーやウェイトローラー、クラッチといった駆動系パーツの変更は、加速性能に最も大きな変化をもたらします。
例えば、イタリアの「マロッシ」社などが提供するハイスピードプーリーキットなどを組み込むことで、発進加速をより鋭くしたり、中速域のレスポンスを高めたりすることが可能です。乗り手の好みや主な使用用途に合わせてセッティングを詰めていくことで、ノーマルとは一味違った、よりダイレクトな走りを楽しむことができるようになります。
マフラーの交換
マフラーの交換は、性能向上はもちろん、サウンドや見た目の変化による満足感が大きいカスタムです。社外マフラーに交換することで、軽量化によるハンドリングの向上や、若干のパワーアップが期待できます。
それ以上に、並列2気筒エンジンの鼓動感をより強調する迫力あるサウンドは、ライディングの楽しさを一層引き立ててくれるでしょう。ただし、車検に対応した製品を選ぶことや、近隣への騒音に配慮することは、カスタムを楽しむ上での重要なマナーです。
これらのカスタムは、TMAX560の「スポーツ」という側面をさらに際立たせることができます。ただし、カスタムはバランスが重要であり、一部の性能を高めることが、乗り心地など他の部分に影響を与える可能性もあるため、信頼できるショップと相談しながら進めることをお勧めします。
結局どんな人におススメのバイクといえるか


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これまでの情報を総合すると、TMAX560は以下のような方に特におススメできるバイクだと考えられます。
まず、「快適かつスポーティに長距離を走りたい人」です。クラッチ操作不要の気軽さに加え、クルーズコントロールや電動スクリーンなどの豪華装備が、ロングツーリングの疲労を大幅に軽減してくれます。
それでいて、ワインディングではスポーツバイクに追随できるほどの走りを楽しめるため、「楽をしたい、でも走りの楽しさも妥協したくない」という贅沢な要求に応えてくれます。
次に、「AT限定の大型二輪免許でも、スポーツライディングを諦めたくない人」にとっても、TMAX560は最良の選択肢の一つです。スクーターの枠を超えた車体構成と足回りは、オートマチックでありながら本格的なライディングプレジャーを提供してくれます。
さらに、「街乗りからツーリングまで、あらゆるシーンを1台でスマートにこなしたい大人」にもフィットします。平日はスーツ姿で通勤し、週末はライディングジャケットに着替えて峠へ、といった多様な使い方にも応えられるスタイリッシュさと万能性を持っています。
逆に、絶対的な最高速やサーキットでのコンマ1秒を追求するライダーや、購入・維持のコストを最優先に考える方には、他の選択肢の方が適しているかもしれません。TMAX560は、速さ、快適性、利便性の高度なバランスの上に成り立つ、独自の価値を理解できるライダーにとって、最高の相棒となるでしょう。
総括!TMAX560の最高速と総合性能
この記事では、ヤマハ TMAX560の性能や特徴について多角的に解説してきました。



最後に、その要点を箇条書きでまとめます。
- TMAX560の最高速はリミッター作動で約180km/hが目安
- スペックの数値を上回るパワフルな加速性能を誇る
- エンジンは上質で不快な振動が少なく快適
- オートマチックでありながら本格的なスポーツ走行が可能
- TECH MAXグレードは快適装備が充実しツーリングに最適
- 電動スクリーンやクルーズコントロールは長距離で特に便利
- 最大の欠点として多くのオーナーが足つき性の悪さを挙げる
- 実燃費はリッター20km台でハイオクガソリンが指定されている
- 燃料タンク容量は15Lで航続距離は約300km強が目安
- 主なライバルはホンダX-ADVやキムコAK550など
- ハンドリングは一般的なスクーターとは一線を画す軽快さ
- 車両価格やタイヤなどの維持費は高額な傾向にある
- 駆動系やマフラーのカスタムで走行性能をさらに向上できる
- 街乗りから長距離ツーリングまでこなせる高い万能性が魅力
- 購入を決める前には必ず試乗して足つきを確認することが不可欠
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