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スーパーカブ90は遅い?デメリットと購入前に知るべき注意点

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スーパーカブ90のデメリット(3速の限界、振動、暗いライトなど)を表現したアニメ調のアイキャッチ画像

こんにちは。バイクライフハック、運営者の「いっしん」です。

世界中で愛される名車であり「壊れないバイク」の代名詞とも言えるスーパーカブ90ですが、いざ購入を検討し始めると良い評判ばかりが目につき、逆に「本当のところはどうなの?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

特に、技術の進歩した現代の交通事情においては、3速ミッションの限界や独特な操作性など、実際にオーナーになって初めて気づく「不便さ」や「構造的な弱点」も少なからず存在します。このモデルが持つ古い設計ゆえの使いにくさを事前に把握しておくことは、後悔のないバイク選びをする上で非常に重要です。

  • スーパーカブ90特有の3速ギアによる走行性能の限界について
  • 独特な操作系や装備がもたらす運転時のストレスと対策
  • 古い設計ゆえに発生するメンテナンスや安全性への懸念点
  • デメリットを理解した上で長く付き合っていくための具体的な方法
目次

走行性能から見るスーパーカブ90の構造的デメリット

イメージ画像:当サイトにて作成

「鉄カブ」として親しまれるHA02型スーパーカブ90は、間違いなく歴史に残る名車ですが、現代のシビアな交通環境で走らせると、どうしても設計の古さが顔を出します。カタログスペックだけでは見えてこない、実際に公道を走ってみて初めて感じる走行性能のリアルな悩みについて、深掘りして解説します。

3速ミッションで遅いと感じる巡航速度の限界

スーパーカブ90の3速ミッションの限界についての解説。60km/h巡航時のエンジンの唸りと余裕のなさをグラフやイラストで表現。

イメージ画像:当サイトにて作成

現行のスーパーカブ110(JA07以降)やC125が4速ミッションを採用しているのに対し、スーパーカブ90(HA02)は3速ミッションという構造上の大きな違いがあります。これが、バイパスや流れの速い幹線道路を走る際に、「あと1速欲しい!」「もう幻の4速を探すのは疲れた…」という切実な悩みにつながる最大の要因です。

具体的にギア比を見てみると、スーパーカブ90の3速は変速比が「1.045」となっており、これはエンジンの回転がほぼそのままタイヤに伝わる直結に近い状態です。街中を30km/h〜40km/hでトコトコ走る分には、太いトルクのおかげでズボラに走れて非常に頼もしいのですが、法定速度である60km/hに近づくと状況は一変します。

60km/h巡航時、エンジンはすでに唸りを上げており、回転数はかなり高い領域(およそ5,500〜6,000rpm付近)に達しています。現代の交通の流れは非常に速く、特に国道などでは大型トラックや乗用車が70km/h近い速度で流れていることも珍しくありません。そんな中で、スーパーカブ90で周囲の流れに乗ろうとすると、常にエンジンの限界性能近くを使い続けることを強いられます。

車種ギア段数60km/h巡航時の印象
スーパーカブ90 (HA02)3速エンジンが唸り、振動が大きい。余裕がない。
スーパーカブ110 (JA59)4速回転数が抑えられ、スムーズで静か。まだ余力がある。

この「余裕のなさ」は、ライダーに対して「エンジンを痛めつけているのではないか」というメカニカルシンパシー(機械への同情)的な罪悪感や、後続車に煽られるのではないかという「急かされるような心理的ストレス」を与えてしまうことがあります。これが、ツーリングでの疲労感に直結するのです。

振動で疲れる?高回転域での走行ストレス

スーパーカブ90の高回転域での激しい振動についての解説。手足の痺れや疲労との戦いを表現したスライド。

イメージ画像:当サイトにて作成

前述の通り、3速で60km/h巡航をするということは、常に高回転域を維持し続けることを意味します。ここでライダーを最も苦しめるのが、強烈な振動(バイブレーション)です。

単気筒エンジン特有の鼓動感はカブの魅力の一つでもありますが、高回転域でのそれは「不快な振動」へと変化します。エンジンが必死に回っている時の微細な振動は、硬い鉄製のハンドルやステップを通じて、容赦なくライダーの手足に伝わってきます。片道10分程度の通勤なら「元気なエンジンだな」で済むかもしれませんが、1時間、2時間と走り続けるツーリングでは話が別です。

この振動は、まるで電動工具を長時間使い続けた後のように、じわじわと身体を蝕みます。具体的には、ハンドルを握る手が痺れて感覚がなくなったり(いわゆる白蝋病のような感覚)、ステップに乗せている足の裏がこそばゆくなってきたりします。さらに、バックミラーも振動でブレてしまい、後方の視認性が著しく低下するという安全上のデメリットも発生します。

私の経験でも、長距離を走った後はバイクを降りてもしばらく手がジーンとしていて、箸を持つのも億劫になることがありました。この「振動による疲労」は、スーパーカブ90でロングツーリングを計画している方にとって、決して無視できない問題です。

燃費は悪いのか?エンジン負荷との関係性

「カブ=燃費お化け」「ガソリンの匂いだけで走る」なんて冗談があるほど、スーパーカブシリーズは低燃費の代名詞です。しかし、スーパーカブ90に関しては、そのポテンシャルを100%発揮しきれていない、少し残念な側面があります。

理由はやはり、3速ミッションによる高回転走行の多用にあります。もし適切なオーバードライブギア(4速)があれば、もっと低い回転数で同じ速度を維持でき、燃料消費を大幅に抑えられるはずです。しかし、現状の構造では、巡航時に常にパワーバンドの上限付近を使って走る必要があるため、相対的に燃費が悪化する傾向にあります。

実際のオーナーさんのデータを集計したサイト(みんカラなど)を見ても、スーパーカブ90の実燃費は平均して45km/L〜50km/L程度です。もちろん、これでも大型バイクや車に比べれば驚異的な数値ですが、最新のインジェクションを採用したスーパーカブ110が平気で60km/L〜70km/Lを叩き出すのと比較すると、どうしても見劣りしてしまいます。

また、連続した高回転負荷は燃費だけでなく、エンジンオイルの劣化も早めます。オイル容量が0.6リットル程度と非常に少ないため、熱的な負担も大きく、こまめなオイル交換(1,000km〜1,500kmごと推奨)などのメンテナンスが必須となってきます。

コーナリングで不安定な吸盤シートの欠点

吸盤固定シートの横ズレによる不安定さと、4L燃料タンクによる頻繁な給油の必要性を解説したスライド。

イメージ画像:当サイトにて作成

スーパーカブ90に乗っていて、交差点やカーブを曲がる時に「おっと!」とお尻が滑るような感覚に襲われ、ヒヤリとした経験はありませんか?実はこれ、あなたの運転技術のせいではなく、カブ特有のシート固定方法に構造的な原因があります。

このモデル(カスタム含む)のシートは、前方はヒンジでボルト固定されていますが、後方はなんとゴム製の吸盤で燃料タンクの上に吸着しているだけという、非常に簡易的な構造になっています。これは、給油の際にシートをパカッと跳ね上げる動作をワンタッチで行うための、ビジネスバイクとしての合理的な解決策でした。しかし、ライディングの安定性(スタビリティ)という点では、重大な弱点となります。

カーブで車体を傾けたり、ライダーが体重移動を行ったりすると、このゴム製吸盤が横方向の剪断力(せんだんりょく)に耐えきれず、変形してシートごと「グニュッ」と左右にズレることがあります。ライディングにおいて、身体とバイクの接点であるシートが動いてしまうというのは致命的です。お尻の下が安定しない感覚は、ライダーに「いつ転ぶかわからない」という不安感を与え、特に初心者の方にとってはコーナリング恐怖症の原因になりかねません。

さらに、古い車両では吸盤が経年劣化でカチカチに硬化しており、吸着力がゼロになっていることも珍しくありません。こうなると、ただシートがタンクに乗っているだけの状態になり、ブレーキングで前にズレたり、加速で後ろにズレたりと、挙動がさらに不安定になります。

右ウインカーの操作が難しい独特な仕様

吸盤固定シートの横ズレによる不安定さと、4L燃料タンクによる頻繁な給油の必要性を解説したスライド。

イメージ画像:当サイトにて作成

これからスーパーカブ90に乗る方が最初にぶつかる最大の壁、そして「カブ乗り」になるための通過儀礼とも言えるのが、「右側ウインカースイッチ」の存在です。

現代のオートバイの世界標準は、左手親指で操作する「左側集中スイッチ」ですが、この頃の鉄カブは右手のアクセルグリップ側にウインカースイッチが配置されています。これは、かつて出前持ちの方が、左手におかもち(出前箱)を持ち、右手だけでアクセル・ブレーキ・ウインカーの全ての操作を完結させる必要があった時代の名残と言われています。

しかし、現代のライダーにとって、これが非常に厄介です。まず、アクセルを開け閉めする右手で、同時に繊細なスイッチ操作をしなければなりません。右折しようとウインカーを操作する瞬間に、誤ってアクセルを回してしまったり、逆にアクセルを戻しすぎてギクシャクしたりすることが頻発します。

上下操作という非直感的なロジック

さらに問題を複雑にしているのが、スイッチの操作方向です。一般的なバイクが「左右」にスイッチを動かすのに対し、スーパーカブ90は「上下」に動かすタイプが主流です(年式により、上に押すと右折、下に押すと左折など異なります)。

「右に曲がるのに、スイッチを下に下げる」といった操作は、人間の直感的な空間認識と乖離しており、とっさの判断が求められる交差点などで脳がバグります。「あれ、どっちだっけ?」と迷っている間に交差点に進入してしまうリスクもあり、慣れるまではかなりのストレスを感じるはずです。

また、現代のバイクのような「プッシュキャンセル(ボタンを押すと消える)」機能がないモデルも多く、曲がった後に手動でスイッチを真ん中に戻す必要があります。この「戻し」が甘くてウインカーが出っぱなしになったり、勢い余って反対側のウインカーを出してしまったりするのも、カブ90あるあるです。

スーパーカブ90のデメリットを解消する対策と維持

デメリットを解消するカスタム例。LEDライト、社外ブレーキシュー、シートストッパーなどの解決策を提示。

イメージ画像:当サイトにて作成

ここまで、耳の痛いデメリットばかりを挙げてきましたが、これらは決して「乗ってはいけない理由」ではありません。むしろ、これらの弱点を正しく理解し、適切な対策やカスタムを施すことで、スーパーカブ90は驚くほど快適で楽しいバイクに生まれ変わります。ここからは、デメリットを克服し、愛車として長く付き合っていくための具体的な解決策を提案します。

ドラムブレーキの制動力不足と鳴きの問題

イメージ画像:当サイトにて作成

スーパーカブ90は、前後とも伝統的なドラムブレーキを採用しています。この構造はシンプルで整備性が良く、コストも安いというメリットがありますが、現代の主流であるディスクブレーキに比べると、絶対的な制動力は明らかに弱いです。

特に、雨の日や、キャンプ道具などを満載して長い下り坂を走るようなシチュエーションでは、「レバーを握っても止まらない!」と恐怖を感じることがあるかもしれません。現代の車はブレーキ性能が非常に高いため、前の車が急ブレーキを踏んだ際、カブのブレーキでは制動距離が足りずに追突してしまうリスクもゼロではありません。

また、ドラムブレーキ特有の持病として「ブレーキ鳴き」があります。ブレーキをかけるたびに「キーキー!」と甲高い音が鳴り響き、街中で歩行者が驚いて振り返るほどの音量になることもあります。これは故障ではありませんが、精神衛生上あまり良くないですよね。

【対策】
基本は「かもしれない運転」によるマージン確保ですが、物理的な対策として、デイトナやキタコなどが販売している「効きの良い社外ブレーキシュー」に交換するのが最も効果的です。数千円の投資で、制動力とコントロール性が劇的に向上します。また、ブレーキ鳴きに関しては、ドラム内のダスト清掃や、シューの角を削る(面取り)メンテナンスである程度改善できます。

夜間走行で危険を感じるライトの暗さ

純正のヘッドライト(特にマルチリフレクター化される前のモデル)は、通称「提灯(ちょうちん)」や「行灯(あんどん)」と揶揄されるほど暗いです。30w/30w程度の白熱電球は光量が低く、ボヤッとしたオレンジ色の光は、雨の夜などは路面に吸われてしまい、ほとんど前が見えません。

さらに、カブのヘッドライトはエンジンの回転数に応じて明るさが変わる「交流点灯」方式を採用していることが多いため、信号待ちでアイドリング状態になると、蛍の光のように頼りなく暗くなってしまいます。街灯のない田舎道やトンネル内では、路面のギャップや落下物を発見するのが遅れ、重大な事故につながる恐れがあります。

これは安全に関わる最優先課題ですので、納車後すぐに対策することをおすすめします。最近では、交流電源に対応したLEDヘッドライトバルブが数多く販売されています。これに交換するだけで、現代のバイク並みの白く明るい光を手に入れることができ、夜間走行の安心感は劇的に向上します。ただし、サイズが合わないものもあるので、カブ専用品を選ぶのが無難です。

タンク容量が少なく給油頻度が高い悩み

不便を楽しむスーパーカブ90の魅力。手間がかかることで愛着が湧き、機械と対話する楽しさを解説。

イメージ画像:当サイトにて作成

スーパーカブ90の燃料タンク容量は、カタログスペックでわずか4.0リットルです。前述の実燃費(約45km/L)で計算すると、満タンからの航続距離は計算上180kmとなります。

「180kmも走れば十分では?」と思うかもしれませんが、実際はもっとシビアです。カブの燃料計は構造上、かなり早めに「E(エンプティ)」を指す傾向があります。また、リザーブ(予備燃料)へ切り替わるタイミングも考慮すると、実質的には120km〜130km走行した時点で給油の必要性に迫られます。

これがロングツーリングでは地味に効いてきます。仲間とツーリングに行っても、自分だけ頻繁に「ごめん、ガソリン入れたい」と言わなければなりません。特に、ガソリンスタンドが廃業して減っている山間部や地方のエリアでは、「次のスタンドまで持つだろうか…」というガス欠への不安(レンジ・アンザイエティ)が常に頭の片隅につきまといます。

【対策】
多くの旅慣れたカブ主(カブオーナー)は、1リットル程度のガソリン携行缶をリアボックスに常備することで、この精神的な不安を解消しています。「いざとなればあと40kmは走れる」という保険があるだけで、ツーリングの心持ちは全く違ったものになります。

長距離ツーリングで感じる疲労と対策

これまでに挙げた「振動」「シートのズレ」「頻繁な給油」といった要素は、全て長距離ツーリングでの疲労蓄積につながります。しかし、カブの素晴らしいところは、これらを解決するためのアフターパーツが星の数ほど存在することです。

例えば、シートの横ズレ問題には、TWRなどのメーカーから出ている「シートストッパー」というパーツが有効です。数千円の金属パーツをヒンジ部分に取り付けるだけで、シートの横揺れを物理的にガッチリと規制してくれます。これを付けるだけで、コーナリング時の安定感は別次元になり、「もっと早く付ければよかった!」と後悔するほどの効果があります。

また、振動対策としては、グリップを振動吸収性の高い素材(ゲル入りなど)に交換したり、ハンドルバーエンドに重たいウェイト(バーエンドウェイト)を装着して共振を抑えたりする方法が定番です。お尻の痛みを軽減するために、「ゲルザブ」のような座布団を追加するのも非常に効果的です。

カブは「自分好みに育てていくバイク」です。不満点を一つずつカスタムで解消していく過程そのものが、プラモデルを作るような楽しさであり、愛着を深める儀式でもあるのです。

中古車選びで注意すべき故障のリスク

中古車選びの注意点。頑丈さを過信したメンテ不足車やオイル管理、異音確認の重要性を説くスライド。

イメージ画像:当サイトにて作成

スーパーカブ90は生産終了からすでに長い年月が経過しており、現在市場に出回っているのはすべて中古車です。「カブは壊れない」という神話を過信しすぎて、ノーメンテナンスで酷使されてきた個体も少なくありません。

中古車選びで特に注意したいのが、以下のポイントです。

  • オイル管理の状態: 頑丈なエンジンゆえに、オイル交換をサボられがちです。オイル上がり・下がりを起こして白煙を吹いている車両は避けましょう。
  • 過度な改造車: 配線がぐちゃぐちゃにいじられていたり、安物のボアアップキットが組まれていたりする車両はトラブルの元です。できるだけノーマルに近い個体を選ぶのが鉄則です。
  • 消耗品の劣化: 前述のシート吸盤が劣化してカチカチになっていたり、チェーンカバーの中でチェーンが伸びきってケースを削っていたりすることもあります。

購入時は、できればエンジンをかけて異音(特にカムチェーン周りのシャリシャリ音や、コンロッドの打音)がないか、ギアチェンジがスムーズに行えるかを確認することをおすすめします。安物買いの銭失いにならないよう、信頼できるショップで購入するか、ある程度の整備スキルを身につける覚悟が必要です。

スーパーカブ90のデメリットと付き合う方法

イメージ画像:当サイトにて作成

ここまで解説してきたように、スーパーカブ90には現代のスクーターやバイクと比べると、確かに多くの「不便」や「デメリット」があります。遅いですし、止まりにくいですし、振動もすごいですし、操作にも独特の癖があります。

しかし、それらは設計された時代の違いによるギャップであり、ある意味でこのバイクが持つ「濃厚な味」でもあります。ボタン一つで何でもできる現代の乗り物とは違い、ライダーが機械と対話し、不便さを工夫で乗り越え、手を入れながら自分だけの一台に仕上げていく。

そんな「手のかかるプロセス」を楽しめるマインドセットを持つ人にとって、スーパーカブ90は一生モノの最高の相棒になるはずです。「不便益(不便であることで得られる益)」という言葉があるように、カブ90での旅は、不便だからこそ記憶に残る濃い体験をもたらしてくれます。

逆に、もしあなたが「メンテナンスフリーで、とにかく快適に、速く移動したい」という実用性だけを求めているのであれば、現行のスーパーカブ110(JA44/JA59)や、より豪華なC125を選んだ方が、間違いなく幸せになれるでしょう。ご自身のバイクライフスタイルと照らし合わせて、じっくり検討してみてくださいね。

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